古い二眼レフの表面鏡を入れかえる

 

古い二眼レフの表面鏡は劣化して反射率が低下していることが多い。ファインダが暗い原因になるので交換する。

必要なものは(1)表面鏡、(2)マイナスドライバ、(3)ガラス切り、(4)カッターナイフだけで、所要時間は20分ぐらい。

2004年6月10日

 

今回、表面鏡(表面反射鏡)を交換するのは、国産の名機リコーフレックスVIIである。

二眼レフはたいてい同じような構造になっているので、ローライフレックスでもミノルタオートコードでも手間は変わらない。

取り出した表面鏡はこのように劣化しているのが普通である。左にある板バネでストッパーに押し付けられる構造であるので表面鏡を変えてもピント位置は変化しない。

表面鏡の入手先であるが、一般にカメラ補修用として販売されているものは非常に高価である。

  • 今回は万華鏡専門店「カレイドスコープ昔館」で入手した。300mm×300mm×1mm(シート付)のものが¥1,890である。ほかにも扱っている店はある。
  • JUZON STAINED GLASS MARKETでも扱っている。スパッタリングミラー(表面反射鏡) 300×300mm ¥1090。
  • 身近で入手できる可能性があるので、表面鏡(表面反射鏡)・万華鏡をキーワードにして検索して欲しい。
  • http://www.kaleido-japan.com/make/material/も参考になると思う。

ガラス切りはホームセンターにおいてある。一番安いもので十分である。

ガラスの切断は思ったより簡単である。ガラス切りでキズを入れて両側に引っ張りながら曲げるのがコツだと思う。ブルーの保護シートは最後まではがさないこと。

¥1,890のミラー一枚で数十台の二眼レフの修理が可能である。

ガラス切りをあてるのはブルーシートを貼っていない面であるので間違いないように。

ブルーの保護シートを貼っている面が表側。表面は非常に弱いので取り付けまでこのシートを残しておく。
これはリコーフレックスであるが、ローライフレックスでも全く同じ手順である。
板バネで押さえるだけでミラーは固定される。その後、ブルーの保護シートをはがす。

ピカピカ。ファインダの明るさは体感的に2倍以上に感じられた。

非常に簡単なのでぜひ試して欲しい。古い二眼レフのファインダが当時の輝きを取り戻すのである。

これはアイレスフレックスオートマット(ニッコール付き)。

多くの二眼レフのピントフードはネジ4本ではずれる。

 

表面鏡の劣化は激しい。これも板バネでストッパーに押し付ける取り付け方である。交換してもピントの移動はない。

新しい表面鏡を切っていく。普通の物差しではガラス切りの先が安定しないので、ある程度の厚さがあって滑らないものを使おう。

これは100円ショップのカッティング台、実はマウスパッドとしても重宝である。

ここでは保護シートをはがしてあるが、はがさない方が良い。

ついでにフレネルを入れてみたのでこちらもどうぞ。

*** 警告 ***

素人写真機修理工房に公開している情報をもとにしてオークションなどで利ざやを稼ぐ行為はやめましょう。