PRINCE D-IIのレストア

ボルタ判のオモカメである。雑貨屋さんあたりで売られていたものと思われる。猫洞 さんからの情報によると、プリンスは大阪にあった宮城産建株式会社のカメラで、この会社は理科教材用の顕微鏡やレンズ実験セットなんかを発売していたようである。 作例ボルタ判の巻紙のスキャン画像

2001年11月15日

 

 

ハーフ番長@鈴木さまから寄贈いただいた。いわゆるオモカメである。

サークルアイもどきのレンズが欠損している。

PRINCELENS-II F=35 1:8とある。
アクセサリーシューがあるがいったい何をつけるのだろう。
鏡胴はネジを二本はずすだけではずれる。
レンズボードの切り抜きはごらんのようにギサギサ。典型的な家内工業で作られたカメラである。
圧板?。フィルムレールは収差を吸収するために曲面になっている。
レンズは真っ白だったが幸いにこれは油分だった。単玉である。

絞りはF8, F11の二種類。ホルガと同じである。

シャッターはリベットで組み立てられているため、これ以上分解できない。

ホルガのシャッターと同じくロータリーシャッターの一種である。これがホルガのシャッター。

うまく回ってくれない。

とりあえずベンジンで洗ってみるが状況は変わらない。部品の精度が悪く表面も平滑でないために引っかかっているのである。
ここはtibikoronさん推薦の「鍵穴のクスリ」の登場。粉末状のボロン(窒化ホウ素)の細かい粉末のスプレーである。

トップカバーを開けてみる。なーんにもない。

ファインダーは究極の等倍ファインダーである。つまり素通し。35mmにしては視野角は非常に狭い。大丈夫なんだろうか?

これが等倍ファインダー。

フィルムとスプールが入っていたので一応現像してみたがすべて感光してしまっていた。

ボルタ判は35mmフィルムと同じ幅のフィルムであるがパーフォレーションがない。ようするに35mm判幅の120フィルムみたいなものである。

ネオパンアクロスの端をメンディングテープで貼って巻き込んでいく。

こういう状態。赤窓式である。

はて、これで写真がとれるんかいな!??楽しみである。