ミノルタ:オートコードMXV(1955)の分解・レストア

  • 2-3年前に中古カメラ屋で衝動買い。2万円台だったと思う。撮影中、突然シャッターボタンが押せなくなった。開けてみたけど故障が再現しなかったので、シャッターへの注油で経過観察中。
  • Minolta Autocord Twin Lens Reflexの分類表によるとオートコード MXV(1955年製)のようである。たぶん。
  • シチズンMXVシャッターのレストアはここ
  • 2001年12月5日
  • 2003年7月6日改訂
  • 2004年8月5日改訂
  • 2007年5月18日改訂

 

  • 普通の二眼レフは表の皮をはがし、ネジを数本はずすと前板がカパッとはずれるのだが、これはちょっと違う。
  • 八の字のカバーだけ取れるのである。
  • とりあえずシャッターを開けてみる。
  • はずれるのはこの部分だけ。前板をはずすためにはシャッターをはずす必要がある。
  • シャッターの可動部に注油して様子をみる。いまの所不都合は発生していないが、ちょいと心配。
  • 巻き上げ部を開ける必要がありそうないやな予感。
  • シャッターの徹底レストア。
時々チャージ不能症状がでるので再度分解
2003年7月6日
  • 二眼レフの修理は外革をはがすのが鬼門。この個体はすでに一度はがされしっかりした合成皮革に交換されていた。
  • 開けてみると非常にキレイ。部品の精度はアイレスフレックスに比べると断然良い。ローライフレックスと比べると少し落ちるけど。
  • この大きな画像はここにある。
  • ダミーフィルムを入れてしつこくシャッターを切っていると幸いにも症状が再現した。このカムの矢印の部分にわずかな凹みがあってここに引っかかるのである。
  • 角度を変えて見ると手作業で研磨した跡が明らか。
  • ダイヤモンドヤスリで整形し、コンパウンドで仕上げた。
2004年8月5日
 
  • もう一台ジャンクのオートコードを手に入れた。シャッターチャージのストロークが足りないトラブル。
  • 左からこの順にリングが載っている。左から二番目がチャージ用、右端がシャッターロック用。
  • ペンチで修正して動作はOK。
  • このトラブルはその後数台のオートコードで遭遇した。
  • 側版のところにストロークを調整するネジがあるのかもしれないが、シャッターレバーに外径3.5mmの真鍮パイプをかぶせることでクリアしている。
  • ヘリコイドの構造はフレクサレットと全く同じである。
  • Meoptaのウェブサイトを見るとフレクサレットIIが発売されたのが1948年。一方、初代のAutocord MXSが発売されたのが1955年であることを考えるとミノルタの設計スタッフがフレクサレットを参考にしたのかもしれない。
  • 外皮をむしりとられたオートコード。この時代の合成皮の材質は良くないのではがすときパリパリと割れてしまう。
  • 奇跡的にうまくはがせたのでスキャンして型紙をおこした。2諧調GIF画像なのでプリントアウトして使ってみよう。
  • だれかイラストレータでトレースしてちゃんとしたPDFファイルにしてくれないかなぁ(他力本願モード)
  • と書いたらはやし@大阪さまがトレースして下さいました。ありがとうございました。ぜひこちらの方をお使い下さい。トップについては現物合わせが必要です。オートコード貼革PDFファイル
  • PDFファイルをプリントしてみたら上下がちょっと短いかも。現物のスキャン画像(300dpi)を参照のもと。
  • プリントを合成皮革に貼って切り出す。
  • 100円ショップにはいろいろと良い材料が置いてあるのでパトロールしておこう。
  • これは100円ショップのバインダを利用して仕上げた。
  • 貼り革はこれのほうがきれいかもしれない。300dpi