フジカハーフの分解・レストア

2700円で買ったジャンクカメラ4点セットに入っていた名機フジカハーフ。フジノン 2.8cm F2.8が付いている。結構良い写りなのである。

2001年8月10日

改訂:2002年2月12日

 

巻き上げ不可、シャッター不動のジャンク。

なんとなく買ってしまった。

 

デミと同じようにモナカ構造になっていすので分解は面倒。

モナカの皮は鉄なのでずしっと重量感がある。

シャッターを開けるのに苦労した。

アルミの銘板が接着されているので、細いマイナスドライバーで傷つけないようにはがす必要がある。

レンズの銘板も同じくはがす。そうすると3本のマイナスネジがでてくるので、これをはずすとピントリングが抜ける。

軍幹部。セルフがめずらしい構造になっている。

全体に非常にがっちりとした作りで手抜きはない。そのためハーフカメラとしては異例の重さになってしまったわけである。

軍艦をはずすのには後ろにあるASA調整のダイアルもはずす必要がある。
ごらんのように大変しっかりとしたメカである。
こんなかんじでバラバラになる。

シャッターを開けていく。

面倒でもワンステップごとにデジカメで撮影することを忘れないように。

シャッター羽根は油で完全に固着していた。

本来はシャッター羽根まで分解するのが吉なのであるが、後ろからカニ目をはずして鏡胴をはずす必要がある。

面倒なので後玉をはずして漏斗でベンジンを流し込むという荒技を使った。

これでシャッター単独での動作は問題なくなった。

巻き上げができない原因を探るため底板をはずす。

カムを動きをじっと見ると、矢印のカムの回転が一歩足らないことが判明。ネジをゆるめてカムをすこしだけ右に回した状態で再固定した。

これで巻き上げはOK。

フィルムカウンタが動かないので目盛板をはずした。

矢印のバネがはずれてしまっていた。これを元の位置に掛け直して終了。

あとは組み上げるだけ。

2002年2月12日、シャッターの粘りが出現したため再度分解。
後ろからネジを三本はずすと羽根までたどり着く。シャッター羽根は二枚なので組み上げるのは簡単である。
絞りはちょっと変わった格好なのである。絞った状態。
裏から見ると編み上げたようになっている。この絞りは分解しないほうが吉と判断。ブロックで洗浄した。
組み上げようとしたらスローガバナが戻らない。面倒だけどガバナも開けるはめに。
左のギアがバネで右回りに回るのであるが、このバネがはずれていた。バネを掛け直して修理終了。