ヤシカ:リンクス14Eのレストア

シャッター不良のAS IS。アメリカから輸入。後ろに「IC determines the exposure. please press the switch in front to find out the correct exposure.」と印刷されたシールが貼ってある。作例

2001年11月17日

 

シャッター不安定。シャッタースピードダイアル空回りのジャンクを購入。

しかし、なんだこの巨大なレンズ。たまげてしまう。YASHINON-DX 45mm F 1.4。

リンクス14のマイナーチェンジのようである。
リングが結構複雑。グリスが劣化して固着していた。ベンジン洗浄とグリスアップをおこなう。
シャッターを開ける。どうも前のオーナーが分解したあとがあり、何カ所かネジ山に傷がついている。いやな予感。

シャッター自体はスローガバナーの油切れだけでとくに問題ない。

この上にシャッターリングが乗り、更に蓋(?)が乗る。この蓋が回転しないようにピンがあるはずなのだがナイ。もともとないのだろうか。それとも折れてしまったのだろうか?

ガバナーの真ん中にある穴が怪しい気がする。ここにピンがあったんではないだろうか。蓋にはピンがはまる穴が開いているので...

とりあえず組みなおして前玉をきつめにしめると問題なくシャッタースピードが変えられるようになった。

「ICが露出を決定する」などと書いたシールが貼られているが、普通のCdsの追針式露出計が内蔵されているにすぎない。
とくに変わった造りではない。
距離計も普通。
しかしなんだぁ、このばかでかいレンズ。フィルター径はどうやら58mmのようである。

スローガバナがどうもおかしい(固定されていない!)ので取り出しました。

なんとスローガバナの上下を固定しているネジがない。取り出し中にバラバラになり目が点。なんとか組立てなおしている途中の写真。

いい加減な修理がされていたようである。

ガバナをはずしたあと。

スローがおかしい。どうもピンが足りない。

JFC会の優@newlonさんから正常なシャッターの写真を送って頂いたので比べてみると矢印の部分のピンがないのである。合掌!!

なんとかしたい。ジャンク箱にあったCOPAL SVのガバナについていたピンのカシメをミニルータで削り取り出した。

外径が同じであったので、ヤスリで長さを調整することで使えるだろう。

この三角のカムはリベットのはめ殺しなので分解はできない。

COPAL SVのピンをはめ込み二液のエポキシ接着剤で固定した。強度的には心配であるが...

このようにシャッターリングにはまるのである。

これでスローも完調になった。しかし、このピンはいつまで持ってくれるのであろうか?