Franke & Heidecke:ローライフレックス オートマットII (Rolleiflex Automat II)のレストア

  • 1937年に発売されたローライフレックス オートマット2。ビューレンズの周りにバヨネットが付いていないのが特徴らしい。
  • 古い記事。
 2007年5月31日

 

  • 2001年にオークションで落札した古い古いローライフレックスオートマット2。
  • シャッター・絞りに油が回ってどうにもならないので分解する。
  • レンズはテッサーf=7.5cm 1:3.5。
  • 1930年代の製品であるから当然コーティングはない。
  • まずはセルフのつまみをはずしておく。カニメがあるので左回転でOK。
  • 前皮をはがすとネジが4本出てくる。それをはずすとフロントカバーがはずれる。
  • 前板の裏側。
  • 前板をはずすためには、シャッターチャージカムとパララックス調整に連動するカムをはずしておく必要がある。
  • シャッターチャージのためのリングがカニメで固定されている。
  • 平面性を調整するためのワッシャーは入っていなかったが、個体によってはそれがある可能性がある。慎重に分解しよう。
  • シャッターチャージのためのリングをはずす。
  • シャッタースピードは、1, 1/2, 1/5, 1/10, 1/25, 1/50, 1/100, 1/250, 1/500sec。
  • シャッター蓋をはずす。
  • よく使われていた高級シャッター、コンパーラピッドである。
  • このままベンジン浴してもそれなりに動くが、やはり完全に分解したほうが調子が良くなる。
  • まずはシャッターチャージリングをはずす。
  • 後ろ側からネジを3本はずすと羽根にアクセスできる。
  • 5枚の羽根はベンジンで洗浄し、キムワイプなどほこりの出ない紙で拭いておく。

 

  • シャッターチャージリングの裏側にあるこのカム。
  • これにかかっている髪の毛より細いバネ。これが折損するとチャージ不能になる。って、コレ半分折れてるっぽいね。交換しましょう。
  • ここはコンパーラピッドの泣き所である。
  • ガバナをはずす。
  • このままベンジンに放り込み洗浄を行なう。
  • 乾燥後、動作をみながら少量の注油を行なう。
  • ガバナ。
  • これ以上分解するのはおすすめしない。
  • このガバナはピンが意図的に曲げられている。
  • ここが羽根の開閉を行なうカムである。
  • はずして洗浄。軸に少量の注油を行なう。
  • シャッターの裏側。
  • 黒い円盤にシャッター羽根が乗っており、円盤が回転することで開閉が行なわれる。
  • この下も結構汚れていることが多いので念入りに洗浄しておこう。
  • 組み立て終了。
  • コンパーはきちんと整備すれば新品同様の動作を取り戻すのである。
  • ちなみにレンズはパーフェクト。ノンコートのレンズは不思議にカビが生えない。
  • 巻き上げもスムーズでないので分解してみる。
  • このように軸を打ち抜くのであるが、100円ショップのドライバーの頭をグラインダーで削ったもので十分。
  • ハンドルをはずした後。
  • さらに分解。
  • 皮を剥がすが、古いローライフレックスは本皮を使ってあるのでミンクオイルなどをすり込んでおけば柔らかくなってスムーズにはがせる。
  • この個体は数年前に分解整備してあるので、比較的きれい。
  • フィルムの軸を動かすギアの固着は比較的多い。
  • ベンジン浴したあと「鍵穴のくすり(ボロンの粉末)」で仕上げてみた。
  • 本来ならカウンタ・巻き上げラチェットもはずして洗浄すべきだが、まぁまぁきれいだったのでここで引き上げた。