オリンパス:OM-2 (Olympus OM-2)のレストア

なんとなく欲しかったOM-2。1975年11月発売だそうで、うりは「TTLダイレクト測光方式」。

2005年3月6日

 

この状態でリサイクルショップの棚で発見。7000円とびみょ〜な値段だった。初期の電子シャッターなのでレストアは難しいカメラなのだが、この個体はそれなりにAEも動作しているようであったので連れ帰った。

付いていたF. Zuiko Auto-S 50mm 1:1.8はまったく使われた気配がないきれいなレンズであった。シュー2と革ケースが付属。

プリズムが少しあやしいのと、メータがスムーズではないので分解。OM-1と似た構造である。
うっ、OM-1名物のモルトがOM-2にも使われていたのか。

腐食したモルトがプリズムの塗装を浸食して銀蒸着が浮いているのである。モルトをきれいに掃除し腐食面にアルミホイルでも貼ってめだたなくするしかない。この腐食はピント面にはほとんど影響していないので実用的には十分である(が、商品価値はない(笑))

再蒸着を引き受けている修理屋さんもあるので、こだわるのであればお願いする手もある。ちなみにこのカメラを買った値段の倍以上は手間賃がかかる(笑)

鏡銀反応で再生した勇者もおられる。「ペンタプリズム再生記」で検索してみよう。

電源スイッチ周り。基板には比較的寿命の短いタンタルコンデンサが多用されているので先行きはひじょ〜に不安。皆様ご存知のとおりこの時代のタンタルは経年変化に弱くショートしやすいのである。
メータの上に載った円形の抵抗体。ブラシをはずして抵抗体をきれいに掃除すると良い。
プリズムをはずす。ファインダアイピース横に2個のCdsがある。TTLダイレクト測光(ミラーBOX内のSPDで測光)なのでシャッタースピードのプレビューとマニュアルモードでしか意味がないと思う。

メータ。マニュアルモードではシャッタースピード目盛りがひっこむ。

メータの下に絞り情報を伝えるギア群があるが、ここの油切れがあるとメータが不審な挙動をするのである。少しだけ注油する。

ちなみにメータの後ろの小さなネジは偏芯ネジになっていてメータの振れを調節できる。しかし表示がかわるだけで実際の露出はたぶん変化しないのではないかな(自信なし)。

当方はモノクロ族のためシビアな露出調整は必要としない。実写で一度補正値を出しておけばいいだけの話である。この個体は補正なしで適正露出になった(メータの振れは1.5段ぐらいアンダーだった)