ボルシーBの分解・レストア

なんとなく輸入した。ケース付きで$40也。作例

2001年9月13日

 

 

ボルシーB。

おむすび型のかわいいカメラなのだが、距離計連動でピント調整は全群繰り出し式。レンズはWollensak 44mm f=3.2と立派。

ボディは鋳物で非常に精密に作られている。

ボルシーのエンブレムがないのが惜しい。

ノブはネジで固定されている。

小さなネジで固定したその上にもう一本のネジがあり、ゆるまないように設計されている。外側のネジをはずし、その下にあるネジをゆるめないとノブははずれない。

軍艦をあけるには下からネジを二本はずせばよい。

距離計は見たこともない構造。二重像は上下像となる。

ファインダーグラスを固定する金具も鋳物製。全体的に極めて精度が高い造りである。

最初は完動品だったのだが、うれしがってカラシャッターを切っていると突然シャッター羽根がバラバラになった。

結局、重修理となる。

黄色矢印部のバネをはずした後に赤矢印のネジをはずすとシャッター羽根に到達する。

羽根は三枚。吹っ飛んでいたので正規の位置に戻す。

ほぼ正円の絞りに注目。

きれいなレンズだ。シャッターは1/10 - 1/200secだがTがあるのがすごい。

 

  • 発売:1947年
  • レンズ:ウォーレンザック44/F3.2
  • 距離計:上下像合致式、二眼式
  • 焦点調節:直進ヘリコイド
  • ファインダー:逆ガリレイ式
  • シャッター:3枚羽根のエバーセット式
  • シャッター速度:T、B、1/10〜1/200秒
  • フィルムカウンター:手動セット順算式
  • 二重撮影防止機構:なし
  • サイズ:107×71×60mm 重量:約410g