|
- オークションで手に入れたローライフレックス Automat 2(1937年生まれ?)。
- このカメラ、レンズは大変きれいなのですが、シャッターが油でベタベタでスローは全くダメ、高速も時々きれるぐらいの程度でした。色々と改造もされており変な部品がついています。シャッターの上にあるヤツはいったいなんなのでしょう??
- 日○テ○ノに修理の見積もりを聞くと約35000円とのこと。購入価の倍近い(^^)。もったいないので自分でバラすことにしました。
- 戦前のモノとはいえそこはローライフレックスですから、数百円のカメラをバラすのとは気合いの入りようが違います。
- 矢印のところの皮をはがすと前板をとめているマイナスねじがみつかります。
|
|
- ネジを4本はずすと、前板は簡単にはずれます。
- あとでどうにでもなりますが、一応F22, 1/500にしておいた方が良いようです。
|
|
- レンズは鏡胴を持って左に回すと簡単にはずれます。
- 矢印のところにカニ目があります。
- このネジを180度回転するとシャッターのふたがはずれます。
|
|
- こりゃーダメだ。油でギトギトです。シャッター羽根もひどい油汚れです。
- 本来は完全に分解してベンジンで洗う必要があると思われますが、自信がないためライターオイルを浸した綿棒で一生懸命油を吸い取りました。
- でもスローは全くダメです。
|
|
- かくなる上はスローガバナーをはずすしかないと決心しました。
- 矢印のネジを2本はずすと割合簡単にスローガバナーがはずれます。
- 超精密な部品ですのでギアをまげないように慎重にとりはずします。
|
|
- こんな状態です。
- 思ったとおりスローガバナーもグリスにまみれていました。
- ベンジンで洗浄します。
|
|
- 矢印が、バネのテンションを調整する場所です。
- 一つ右に移動しました。
- これでうまくいくと思ったのですが、B, 1, 1/2は正常ですが、1/5,1/10はそのまま切れてしまいます。1/25は大丈夫です。
- シャッターの動きをじっと観察しましたが、とうとう原因は不明のままです。なにか心当たりのある方は是非教えてください。
- 前田さんに教えていただきました。じっと見るとシャッターリングに連動するピンが内側に少し曲がっているのを発見しました。どうも前に修理した人がいじってしまっているようです。
- このピンを曲げると、復旧しそうですが、もし折れてしまうと全くのジャンクになりますので、今回はこのまま楽しむことにしました。
|
|
- ピント用レンズは回転することで無限遠を調整できました。ピントグラスで見たかぎりは上下のレンズは仲良くやっているようです。
- 1/5, 1/10がダメなのは心残りではありますがとりあえず完成。
- Carl Zeiss Jena: Tesser F3.5, 75mmです。
|
|
教訓:
- シャッターにベンジンをつけすぎるとシャッター羽根までベンジンに溶けた油が流れ込みエライことになる(^^)
- 後玉をはずして、裏からベンジンを流すのがよさそうです。
- もちろんシャッターを裏から開けて羽根を一枚一枚クリーニングするのが一番良い方法である。
|
|
- 2001年6月4日に久しぶりに使ったらシャッターの粘りが再度出現してしまっていました。
- 再度分解し、今度は前・後玉をはずして漏斗でベンジンを100mlほど流し込みました。
- これで完璧に油は流れ落ちましたが、こんどはスローガバナーが油切れに。
- ガバナーの注油には注意が必要です。このようにガバナーをはずすとシャッター羽根がそのまま見えます。そのまま注油すると確実にシャッター羽根に油がまわりますね。注油はガバナーをはずして行う必要があります。
|
|
- これが1/5, 1/10の不調の原因。ガバナーのピンが曲げられています。これを元に戻せば良いのですが、折れる可能性があります。折れたら、はいそれまでよ、となります。さて、どーする!!
- ファイナルアンサー。ドロップアウト。
|