コダック(Kodak):レチナIb (Retina 1b)のレストア

シャッターが切れなくなったということで持ち込まれた。

2005年4月5日

 

  • 外観は非常に美しい。チャージはできるようなのだがシャッターは空打ちである。
  • 前玉は元々取り外せる構造である。
  • リング類は定石どおりはずせるが、LV式シャッターなので連動部を破壊しないように注意が必要である。
  • シンクロコンパー。動かしてみると羽根の粘りだけではない。うまくチャージされないのである。
  • シャッターレリーズの下にある手裏剣状カムをまずはずしておく。
  • チャージリングをはずす。
  • リンクと噛み合っているギアをはずす。
  • これらの部品はベンジン浴に。
  • 真ん中のカムがシャッターの開閉を行う。
これがシャッター羽根の閉まった状態。
  • シャッター羽根の開いた状態。まずここがスムーズに動く必要がある。
  • 粘りは軽かったのでベンジンをしみ込ませた綿棒で掃除するぐらいにとどめた。
  • 「オーバーホール」のためには羽根まで完全に分解して洗浄する必要があるのはもちろんである。
  • シャッターチャージが完了した状態でこのカムがストッパーになる。この個体ではうまくストッパーがかかっていなかった。
  • 矢印のネジが偏芯ネジになっているのでうまくストップがかかるように調整してレストア終了。