東京光学:プリモフレックスII型(Primoflex type2)のレストア

daddyさまにお借りしているプリモフレックスII型。よくみかけるTOKO付きの普及機ではなく、テッサータイプのシムラーがついているのである。写りもかなり良いと思う。

2003年12月13日

 

プリモフレックスII型。昭和26年10月発売。

ビューレンズは三枚玉のTOKO 1:3.2 f=7.5cmであるがテイクレンズはテッサータイプのJ. シムラー 1:3.5 f=7.5cmと高級仕様。

シンクロ接点はつぶされていた。

J. シムラー(Simlar) 1:3.5 f=7.5cm。

シャッターは小西六製のKonirapid-Sである。

セルフコッキングはないが、自動巻き止め式で二重撮り防止装置も付いている。現代でも十分実用可能なスペック。

内面反射対策はほとんどなされていない。これは以後のプリモフレックスにおいても同様である。

シャッターを切ると手裏剣状になって途中で止まる。

前群レンズをはずしてシャッターの分解にかかる。

こんな感じ。コンパーラピッドとそのコピーシャッターでガバナが固着した時にみられる故障である。
ガバナを取りだした状態。コンパーラピッド系はガバナの下にシャッター羽根がむき出しの状態でアセンブルされているので絶対にガバナを取り付けた状態で注油してはいけない。
取りだしたガバナ。ベンジンで洗浄後取り付けたが症状の改善はみられない。
とりあえずガバナを戻した状態。コンパーラピッドの完全コピーである。

シャッターの裏側のネジを3本はずすとシャッター羽根にたどり着くことができる。

動作を検証すると矢印のネジがゆるんだために羽根にあたっていることが判明した。

幸いに羽根自体にはなんの異常も見られない。
このネジを締め増しして修理終了。