信濃光機:Pigeon 35Jのレストア

Pigeon(ピージオン:鳩)という平和的な名前のカメラである。超有名サイト「東京レトロフォーカス」の中山慶太氏によると、1953年(昭和28年)に東京・京橋のエンドー写真用品が発売した大衆カメラで、製造は信濃光機であるらしい。レンズは富岡光学のS-ローザー。

2006年2月1日(9月8日改訂)

 

  • シャッター時々OKだが、しばしば完全に閉まらず。ヘリコイドはスカスカの状態で持ち込まれた。
  • 距離計のないシンプルなファインダである。
  • メッキの品質はかなり良い。
  • このTOMIOKA S-LAUSAR 1:3.5 f=4.5cmはもちろん富岡光学の製品である。
  • 三枚玉なのであるが、この個体はヘリコイドが完全に固着しており、一枚目と二枚目が一体化していた。二枚目のシャッターへの固定ネジがゆるんで、ヘリコイドが動いていたようにみえただけなのである。当然ピントはこない。
  • NKSシャッターで、スローは1/10secまで(1/10, 1/25, 1/ 50, 1/100, 1/200)。
  • 一枚目・二枚目が完全に固着した図。
  • 野蛮な人はこのような力技にでるのであろう。
  • 賢明な人は「アセトン」に漬け込み一晩おく。
  • シャッターはプロンター型である。
  • 分解するのが面倒なのでブロックでベンジンに放り込んだ後、ごく少量注油して仕上げた。
  • もちろん分解しても簡単な作りである。
  • このように内部はガラガラ。
  • 下に見えるピンがシャッター羽根開閉ピン。
  • 各部をクリーニングして組み立てる。きわめてシンプルなカメラである。