武蔵野光機(Musashino Koki):オプティカ(OPTIKA) II-Aのレストア

アウトフィットの状態でアリゾナの写真機店から購入した。リトレックの輸出専用機である。

  • 2002年8月25日
  • 2003年1月17日改訂

 

  • ほぼ新品同様の概観であるが油切れでシャッターが切れたり切れなかったり。
  • きれいなので外皮をはがしたくなかったのだがしょうがない。
  • シャッターのジャージ機構は向かって右側にある。まずシンクロの切り替えスイッチが乗ったボードをはずす必要があるが、皮をはがすのはこの三ヶ所でよい。
  • シャッターチャージ用のノブ。こんな細いピンで連動している。過剰な負荷は禁物である。
  • 開けてみると当然ながらリトレックと全く同じである。可動部に少量を注油を行うことで正常に動作するようになった。
  • この大きな画像はここにある。
  • 純正のフィルムホルダ。6x7, 6x4.5, 6x6兼用である。
  • 6x9専用のホルダがもあり、これはフィルムの平面性が保たれるような工夫がなされている。
OPTIKA Model II-Aとある。リトレックとの違いは距離目盛りがフィートであることと、シャッターの最高速が1/400secになっていることである。シャッタースピードについては正直申告というところであろう。

リボン切れのため再度分解

2003年1月17日

 
  • 使っているうちにあっさりリボン切れをおこした。50年近く前の古いリボンには荷が重かった。
  • シャッターがきちんとチャージされないことがあったのでこちらもチェック。大きなギアがミラーアップのタイミングを決めている。位置を調整することでOKとなった。チャージを深くするとミラーアップのタイミングが遅れるのでちょうど良いポイントは一カ所しかない。
  • これが1/200, 1/400の秘密。
  • 矢印のか細いアームが左に来たら1/400、右に来たら1/200のようである。非常に細い部品なので力を入れすぎると折れてしまいそうである。シャッターリングのピンも非常にか細い。このあたり取り扱い注意である。
  • この位置は1/400。
  • この位置は1/200。なぜ一つの穴で二速を持たせたのだろうか?きっと穴の間隔が小さくなりすぎるための苦肉の策だと思う。
  • 先幕、後幕の位置を決定するギア。テレビ画面を見ながらおおまかにシャッタースピードを調整し固定した。
  • リボン切れの惨状。国内仕様のリトレックに比べるとシャッター幕の材質は非常に良くピンホールなどはなかったためそのまま使用することにした。
  • 針・糸はこんなのを使った。若い女性でにぎわう手芸店で一番細い糸と針と指定して購入。針穴は黒色のシーリング材でふさいだ。
  • 特殊強化リボン仕様に生まれかわったオプティカ君。
  • よく考えてみるとリボンがあまりに強靱なのもドラムやシャッター幕の負担を考えるとあまりよろしいころではないかもしれない。このリボンは永遠に切れることはないと思う。