千代田光学:ミノルタ35II(後期)のレストア

1948年に初代が発売されたミノルタ35。順次改良され、E型(1951年)、F型(1952年)、II型前期(1953年)、II型後期(1955年)、IIB型(1958年)がある。人気がないのか市場価格は安い。程度の良さそうなジャンクを見つけたので仕入れてみた。

2007年2月3日

 

  • ミノルタ35は1948年に定価36,800円で発売されたLマウントのレンジファインダーカメラである。
  • 当初は24×32mmの変則フォーマットだったが、1958年に発売された最終型(35IIB)で普通の24×36mmフォーマットになった。
  • この個体は1953年発売のミノルタ35II(後期)で24×34.5mmフォーマット。スローシャッターダイアルにXの文字がある。。
  • スーパーロッコール50mm/F2.0付きで16500円で仕入れた。
  • ファインダーは曇ってボンヤリ、シャッターは1/200以上が開かない状態であった。
  • 巻き上げ、巻き戻しノブをはずす。
  • 共にネジ一本で固定されているだけだが、力技にでないこと。
  • トップカバーを開けるためにはずす必要のある部品はこれぐらい。
  • 実はシンクロターミナルははずす必要がなかった。
  • シャッターボタンの頭はねじ込みになっているので力業厳禁。
  • ファインダーはこんな仕掛け。コンパクトカメラと同じレベルの構造で基線長は短いし、倍率も低い。
  • スペックは透視逆ガリレオ式、倍率0.7倍。
  • 左は視度補正の仕掛け。右はシンクロターミナル。
  • このファインダーだと標準レンズより長いレンズは使えない気がする。
  • トップカバー裏。
  • 底部。実にシンプルである。
  • 幕のテンションを調整する部分。
  • 思いっきり簡易的な仕掛けだが、実は使い勝手が良いのに驚いた。

これまたビックリ。

バルナックライカでは、シャッターユニットをボディシェルから引き抜く仕掛けなのだけど、ミノルタ35は裏から簡単に開けられる。

  • このダイカストの上に薄い鉄板をネジ止めしているだけなので、フランジバックの精度は大丈夫なんだろうか。
  • とりあえず整備は楽で、この状態のまま軸をはずさず幕交換することも難しくないだろう。
  • この個体のシャッター幕はピンホールもなくまだ使えそうだったのでそのままにしておいた。
  • CHIYOKO SUPER ROKKOR 1:2 f=50mm
  • なんでもズミクロンの完全コピーらしい。
  • フィルタ径は43mm。
  • カビ・曇りがあったので分解。
  • この時代のコーティングは弱いのでクリーニングには細心の注意が必要である。
  • 幕のテンションをわずかに上げると最高速でもシャッターが開くようになった。最高速といっても1/500secなんだけど。
  • 古いボディに新しいレンズ。こういう組み合わせもいいかも。
  • ミノルタ35の内部はバルナックライカをさらに簡略化したものであった。
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