富士光機:セミライラ(戦前型)のレストア |
ヤフオクで2000円で落札。戦前のセミ判カメラなのだそうだ。作例 2002年1月12日
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このような哀れな姿で到着した。 シャッターダメ、外皮はげちょろ、巻き上げノブ欠品、レンズカビだらけ、蛇腹崩壊寸前。 |
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FUJI-KO Anastigmat Terionar 1:3.5 F=75mmとある。 |
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蛇腹はまるで新聞紙のようにペラペラで折り目も滅茶苦茶になっていた。 約1.5倍に水で希釈した木工用ボンド(酢酸ビニル系)を筆で三度重ね塗りすることでそこそこの強度によみがえった。 |
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レンズはストッパーネジをはずすとはずれる。前玉回転式である。 |
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これは後玉。思いっきりカビがはえている。 右はオキシドールで拭いた後。きれいにとれるのである。 |
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シャッターを開けていく。この個体はシャッターチャージと同時に切れてしまうトラブルをかかえていた。 | |
こんなシャッター。部品の精度・強度は心許ない。 下のシャッターチャージカムの戻りが悪いのである。 |
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このあたりのカムをはずして原因を探る。 | |
このシャッターチャージカムが半分固着していた。はずしてベンジン洗浄・注油をおこなう。 | |
外皮を張り直す。これは買い占めが発生するほどマニアに有名な?100円ショップのブックカバーなのである。 | |
ファインダーは非常にクリアである。 | |
赤窓が二つある。スーパーイコンタと同じで左・右と交互に数字を表示させるのだ。6×9判の数字がこの窓に現れる。この時代は6×4.5判の数字は印刷されていなかったのであろう。 赤窓のノブも欠品也。 |
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巻き上げノブの欠品はこのようにしてしのぐ。オリジナルのノブを発見することは不可能だろう。 せめてどんな形だったか知りたい。 |