富士:フジカ35-SEのレストア

  • 昭和34年12月に発売されたレンジファインダー機。
  • なんとなくレチナの面影があるね。
  • 定価は25500円で重量は770gとヘヴィー級。
  • フジフィルムのHPには「1959年(昭和34年)3月、米国フィラデルフィアで開催されたカメラ見本市フィラデルフィアショーでは、当社初の露出計連動カメラ“フジカ35SE”を発表して話題を呼んだ。“フジカ35SE”は、レンズシャッター式カメラとしては世界で初めて1,000分の1秒付きシャッターを採用した。同年7月、まず輸出用に発売し、その年12月から国内市場へも出荷した。」とある。

2007年5月15日

 

  • Fujinon 1:1.9 f=4.5cm(4群6枚)。
  • シャッターは1/1000secまである シチズンMLT。
  • シャッターはだいたい切れるが二重像は見えないというジャンク。
  • レンズの正面にカニメがあるが、これを回しても一枚目のレンズがはずれるだけ(という自分も回して泣いた)。
  • 前群をゴムで押さえて回すのが正解。
  • 後ろ側のカニメを回すとシャッターブロックがはずれる。
  • 左下がシャッターチャージ、上がシャッターストローク。いずれも回転する仕掛け。強度的にはちょっと心もとない。
  • 普通のシチズンMLTシャッターをギアの入った円筒に入れてLVシャッターのような動作をさせている。
  • 距離計のローレットは二本のイモネジで固定されている。
  • ゆるめるてこのように回転しないとトップカバーは抜けない。
  • 90度折り曲げて取り付けられた巻き戻しクランク。
  • このようなギアで連動している。
  • 距離計の反射ミラーが脱落していたのでゴム系接着剤で固定する。
  • 距離計の裏側はこんな感じ。
  • 自動パララックス補正の仕掛けも組みこまれている。
  • 掃除して注油を行なう。
  • レンズはヘリコイドではなく回転カムで繰り出される。
  • ファインダーの全面のガラスを掃除。
  • Aがロック。Bが調整ネジである。
  • Aを緩めてBで調整する。
  • 距離計は対物レンズが左右に移動する仕掛けなので、大幅なズレがあるときはこのレンズの固定ネジを緩めて調整する。
  • 豪華な貼り合わせのプリズムが使われているのは富士の伝統芸。
  • シチズンMLT。
  • シャッター自体は問題ないが、シャッターチャージのストロークがやや不足していることが判明した。
  • それなりに清掃・注油しておく。
  • シャッターの拡大図
  • シャッターをバラすときはこのピン(ボールベアリングの代わりになる部品)の紛失に注意。
  • これを飛ばすと探すのやっかいだ(って飛ばしちゃったんだよ、何回も)。
  • 巻き上げのある底部。
  • 矢印の場所が偏芯ネジになっていて、シャッターチャージのストローク(というか回転角)を調整できる。
  • この個体はすでにいじられた後があった。調整後ペイントでロックしておく。
  • Fujinon 1:1.9 f=4.5cm。美しいレンズだ。
  • クセノンみたいな写りをしてくれるのだろうか。
  • シャッターと絞りは一定の範囲で連動して動く。
  • 独立して動かす時には奥に見えるスイッチを上げる。
  • JFC会友D翁怪鳥nimaiba氏の記事も参照のこと。