FED:FED 1fのレストア |
真ん中が本物のフェド、左側がその偽物のIIIc、一番右が偽物の進化型M3である。IIIcにはインダスターの偽物であるエルマーというレンズが付いている。 フェド君にはキャノン50mmとA-callのファインダを付けてみた。 |
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もちろん純正レンズはFed Industar-10 3.5/50mm。このレンズが改良されてIndustar 22〜50になったらしい。 | |
バルナックライカの分解と全く同じである。マウントをはずすと油紙のようなスペーサが入っていてフランジバックを調整していた。 マウントをはずすときにはどこかにマークを入れておくとよいと思う。マウント基部が平面ではないかもしれないので・・・ と思ったらこのマウントは上部に切りかけがありこの方向にしかつかないのであった。 |
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マイナスドライバ一本でここまであっという間にバラせるのはバルナックライカの設計の優秀さを物語っている。ライカIIIcの分解を参照して欲しい。個人的にはエプロンの張り出していない板金ライカのスタイルが好きである。 なおボディからシャッターブロックを引っぱり出す時には圧板の上にテレフォンカード(死語)をはさんでおくと良い。圧板に傷がつくことがあるらしいので。 |
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あ〜すばらしい設計である。このシンプルさはいさぎよい。 シャッタードラムや各種ギアに注油すると本家ライカには少し及ばないがかなり快適な操作感が得られるようになる。 |
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距離計の連動カム。ライカは遠景のカムで回転すrのであるが、フェドのそれはくさび形である。 | |
最初の試写の時に判明したピンホール。ここまでスゴイとは思わなかった。 | |
本来はシャッター幕を張り替えるのがベストなのであるが、あいにく手持ちがなかった。そこでホルツのシーリング剤をシャッター幕両面にすり込むことにした。以前この方法でエクサを修理したことがあるが今でもとくに問題はない。塗ったあとでヘラで平面になるようにすり込むのがコツである。 長期的な信頼性は全くないのでいずれ幕を張り替える予定である。シャッターリボンは日腸工業の外科用止血リボンがよいと思う。 |
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このあたりのグリスは乾燥して固着していたのでベンジン洗浄とグリスアップを行った。 | |
巻き上げノブもさび付いていた。 | |
このあたりをきちんと洗浄しグリスアップを行うと驚くほど軽快な巻き上げに変貌する。ロシアカメラは調整しても軽快な操作感は得られないというのは「真っ赤なウソ」なのである。ようするにプロが修理するほどの商品価値がないという意味だと考えて欲しい。 |
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古い杯にあたらしい酒を・・・ リコーGRレンズを付けてみた。距離目盛が真下にくるのはトホホであった。 |
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以下は追加分 2002.7.31
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軍艦内部ものぞいてみることにした。 対物レンズは左回しではずれる。いかにフェドといえラジオペンチでグリグリまわすことは避けてほしい。これはライカ用の工具セットに含まれていたレンチ。 同じように対物レンズもはずす。 |
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シューをはずす。下に紙でできたスペーサが二枚入っていた。 | |
シャッター速度ダイアルをはずす。このネジをゆるめてダイアルを左回しに回すとはずれる。 | |
シャッターボタンはただまわしてはずすだけ。 | |
周囲のネジとフィルム室側からネジを一本はずすと軍艦部が開く。 | |
むむむ。板金ライカと全く同じである。 | |
アパーチャーマスクをはずすためにはこのバネをはずしたほうが作業がやりやすい。 | |
マスクをはずした状態。シャッター幕の布地は大丈夫であるがゴムが朽ちてボロボロ。いずれ張り直す必要がある。 | |
こんな状態で先幕と後巻くが絡まっていた。リボンが片伸びして金具が斜めに動くのである。 | |
適当に位置を修復してとりあえずOKとしたが、このシャッター幕はもたないな。きっとすぐ張り替える日がくると思う。 | |
シャッター幕の交換
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またしてもピンホール再発のため交換することにした。 | |
ゴムが劣化してパリパリ。少し曲げるだけでピンホールが多数出現する。やはりタッチアップでは無理である。 | |
取り外したシャッター幕。 採寸すると後幕98mm リボン10cm、 前幕65mm リボン10cmであった。 |
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同じ寸法でシャッター幕を制作した。 | |
ドラムの注油をかねて分解・洗浄を行った。非常にシンプルな造りである。 | |
シャッター幕をゴム系接着剤で接着する。幕の位置に注意する。多少のカットアンドトライが必要である。 | |
完成。これで光線漏れの心配はなくなった。安心して実践投入できる。 教訓。劣化したシャッター幕は面倒くさがらずに交換した方がいい。 |
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