ETA:エタレッタ(コンパー付き) Etareta(Compur)のレストア

エタレッタにコンパーが付いたものである。

2004年7月8日

 

シャッターがやけに大きくてなんとも不釣合い。コンパー(B, 1/2, 1/5, 1/10, 1/25, 1/50, 1/100, 1/200sec)を無理やり取り付けたエタレッタ。

ボディはエタレッタと同じ。
異様に大きいシャッターでファインダもけられてしまう。
レンズはEtar III, 1:3.5 f=5cm。絞りは3.5-16である。
内部構造も普通のエタレッタと同じ。モンテとも同じ(笑)

絞り固着、シャッター低速全滅のため分解する。ebayの完動品っていうのはだいだいこんなジャンクだと思っておいたほうがよい。

話は違うが、アメリカのカメラ屋からローライマジックを購入したら絞りが固着して動かなかったことがある。クレームのメールを入れたらこんな返事が来た。「ローライマジックはコレクターのためのカメラであって実際に使うものではないから動作しなくても当たり前なのである」。わははは。

らちがあかないのでローライフレックスBayII用のレンズキャップで手をうったのである。マジックは自分で簡単になおしてしまったのだが(笑)

沈胴の仕掛けはシンプル。波状のスプリングで押さえてあったがこれが割れていた。ちゃんと取り付ければ問題ないのでこのままにする。
羽根・絞りのクリーニングを行ったが、低速シャッターは復帰しない。

なんとシャッターリングのこの部分が「故意に」曲げられていたのであった。ガバナのピンと連動しないわけである。

木槌で慎重に整形して事なきを得る。

ボディは非常に美しいアルミダイカスト仕上げである。チェコスロヴァキアの工業技術の高さがうかがわれる。
巻き止めは非常にシンプル。スプロケットと下側のギアが連動。矢印の巻き止めピンが左右に動くだけである。モンテ35Aの巻き止めはこれをモディファイしたものである。