京セラ:コンタックス167MTのレストア |
行きつけのカメラ屋のジャンクコーナーで発見。底蓋なし・液漏れでぐちゃぐちゃ状態だったが500円につられて救出。1/4000secまである縦走りフォーカルプレーンシャッターでAEBもあり実用的なスペックである。キタムラが公開しているスペックはここ。 2003年9月28日 |
これは修理完了し新品の底蓋を取り付けた状態である。店頭で見つけた時にはさすがのジャンク好きの私も躊躇したほどの惨状であった。 |
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電池ボックスは緑青だらけで無惨な状態。単四電池四本で動くらしい。 | |
フレキ側への配線は断裂していた。電極にはダイオードが入っているのであるが、前のオーナーがハンダ付けに挑戦したらしく、プラ部品がどろどろに溶けて変形していた。 電極を磨きホットボンドで整形する。 |
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ゴムの外貼りがはげたのを瞬間接着剤で接着してあった。はがすのに苦労する。 | |
電源に接続する部分はたぶんここだろうということで新しいリード線をハンダ付けした。この状態で6Vを通電したが液晶にはまったく反応なし。ただしセルフにした時だけシャッターが時々切れることが判明。ひょっとすると復活するかもしれない。 | |
左側には半固定抵抗のブロックがある。さわらないのが吉である。液漏れの影響であちこちが錆びていたのでクリーニングする。 |
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トップカバー・前板をはずしてみた。いずれもプラ部品である。 右側の金属板(きっとシールドのためにある)の下が液晶につながる接点のようである。 |
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LSI一個で液晶をコントロールしているようである。上側と下側のフレキの間にはシリコンゴムのようなものがはさみこまれていた。静電容量を介して接続されているのだろう。 下側のフレキが液漏れで腐食していたので洗浄し2000番のサンドペーパーで磨く。 これで電源オン。じゃーん、液晶表示は見事に回復。まったく正常に動作するようになったのである。今までに5本程撮ったが露出も正確でAEBも正常に動作しているようである。 |
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この個体は奇跡的になおったのであるが、一般にこの手のカメラを素人が修理できる可能性はごく小さい。手を出さない方が賢明である。 当然のことであるが、このようにして動作するようになったカメラはやはり「ジャンク」である。完動品などとしてオークションに出品するのは詐欺になるのでダメよ〜ん。 |
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