コニカ:C35のレストア
1964年発売で当時15,700円。「ジャーニーコニカ」と言うらしい。実にうまく作られたコンパクトカメラ。
完全な機械的仕掛けで1/30〜1/650秒のプログラムシャッターを実現しているのは驚異的である。
2001年3月21日
2007年2月24日追加
1300円で買ったジャンク。
不良個所はメータ不動とシャッター粘りである。
C35E&Lとほとんど同じなので、さっさと分解。
メータは健在であった。
C35には、距離計とセルフタイマーがある。
これを簡略化したものがC35E&Lである。
メータが動かなかったのは、単にCdsのリード線の腐食であった。
レンズをはずして油のまわったシャッターの掃除をする。
シャッターリングは切り欠きをあわせるだけではずれる。
マイナスネジを二本はずすと、絞りとシャッター兼用の二枚羽根が出てくる。
シンプルな構造なのだが、どの位置になにがあったかをデジカメでメモしながら分解すること。
ベンジン洗浄。
シャッター兼絞りの羽根周りの部品はこれだけ。
あとは十分に乾燥させて組み上げるだけである。
2007年2月24日、久しぶりに使おうと思って引っ張り出したらシャッター粘りが再発していたため再度分解。
今回はシャッター羽根はきれいなので、別の原因かもしれない。とありあえずレンズボードをはずそう。
配線を固定しているネジをはずす。
このコパルシャッターは全く独自の構造をしている。
下のレバーでチャージする。
このフライホールでシャッター開閉時間をコントロールしているのである。
シャッターの拡大像。
フライホイールの軸にごくわずかに注油を行なうことで、シャッターの開閉はスムーズになった。
シャッター羽根はきれいだったが一応ベンジン洗浄しておこう。
ちなみに正規の電池はMR44。水銀電池なのでもう売っていない。
LR44で代用しても全く問題はない。多少アンダーになるかもしれないので、ISO感度で調節すればよい。
コニカのサイト
にマニュアルが置いてある。いつまでこのサイトがあるかはわからないので、すぐにダウンロードしておくことをおすすめする。
レンズ HEXANON 38mm F2.8(3群4枚)
撮影距離:1.0m〜∞
露出制御 プログラムAE
ファインダー 距離計連動(二重像式)
シャッター コパルBマット B・1/30〜1/650秒
電源・電池 MR44×1
大きさ・重量 112×70×51mm 370g
その他 愛称「ジャーニーコニカ」の初代機