Compur-Rapidの分解・レストア

 

コンパーラピッドを分解整備してみよう。

2004年7月29日

 

フォーカシングブリラントのコンパーラピッド。

このシャッターはあらゆるレンズシャッターの基本型なのでよく習熟しておくべきである。

まずはスローガバナを取り外す。両端のネジをはずすだけである。

ベンジンで洗浄する。このように金属粉が流れ出てくるのが普通である。

乾燥後、軸と歯車の接触面に「ごく少量」の注油を行う。余分な油があればふき取っておくこと。ガバナのすぐ直下にシャッター羽根が露出しているので粘りの原因になる。

シャッター駆動リングをはずす。バネの一方はガバナの固定ネジにかけられている。
裏側の構造。このシーソー様のカムがコンパーの特徴である。これもブロックでベンジン浴を行う。

シャッター羽根のクリーニングを行う。

矢印の5箇所のネジをはずす。

この用に羽根が露出する。一枚一枚ベンジン浴を行いキムワイプなどのホコリの出ない紙で汚れをふき取っておく。
元通り羽を組み立てる。
絞り羽根を分解すると組み立てがやっかいなのでブロックでベンジン浴するほうが簡単。

こちらもブロックで洗浄しても良いが、矢印はシャッター駆動用のカムなので、最低限これだけははずして洗浄するべきである。

ほかのカム類も取り外すことは簡単なので、できれば分解洗浄しよう。

洗浄したあと組み上げた状態。

スローガバナの戻りが悪い時にはここのバネのテンションを調整する。

ガバナの組み込み・調整は結構クリチカルなので慎重に。

シャッターのオーバーホールはこれでも「必要最低限」であると思う。