コニカ:Acom-1のレストア

タムロンのアダプトールレンズが欲しくてオークションで落札した。3900円だった。1976年発売で、「愛情コニカ」と妙な愛称がついていたらしい。

2004年6月17日

 

タムロンの28mm F2.5が付いたAcom-1。交換マウント(アダプトール2)である。

ボディはシャッターチャージが頻繁に滑るジャンク。

シャッター優先オートが可能なカメラ。電池はMR9を二個使用する。
怪しげなデータバックが付いていた。
トップカバーをはずすのは定石どおり。なお、トップーカバー・ボトムカバーともにプラスチック製である。
実にあっさりとした内部構造である。プリズムの後ろには三本足のCdsが二個付いている。このCdsは2ユニットを封入したものかもしれない。

プリズムを降ろすのもあっさり。

左の基板はロータリースイッチ式の抵抗ブロック。ISO感度の調整用である。プリズム上の基板には半固定抵抗一個しかない。恐れていた糸は使われていなかった。
メータ。極細のエナメル線がそのまま引き出されている。引っ掛けるとアウトなので慎重に。

ミラーボックスをはずす。一眼レフを分解していて一番楽しい瞬間。

とにかく電線が少なくて分解が簡単である。

ごっついシャッターはコパルスクェアーFC-512(B・1/8〜1/1000sec)。頑丈そのものである。

相変わらずくわえ込み式のAEである。ずいぶん小型軽量化されているが、基本的な構造はオートレックスの時代から進歩はみられない。

ミノルタは1974年にはすでに電子制御フォーカルプレーンシャッターを搭載したミノルタXEを発売しているので、いかにもコニカは時代遅れで早々に一眼レフから撤退せざるを得なかったことも納得できる。

しかし、その古めかしさが幸いしてこのカメラは壊れるところがあまりない。

稼動部に注油して組みなおしたところ問題なく動くようになった。